歯の移植とは

虫歯や歯周病、歯の破折等により歯が失われてしまった場合、他の部位の歯を植え直す歯の移植手術で対処出来るかもしれません。

適応は親知らずなどの非機能歯がドナーとして残っている場合に限られますが、インプラントを超える自然な咬み心地があります。また周りの歯根膜も同時に移植するので歯と共に失われしまった骨や歯周組織を再生出来る可能性があります。骨の再生は人工物であるインプラントでは困難な移植のメリットです。また親知らずをドナーとした移植は保険が適応される場合もあり、インプラントと比べ費用も安く抑えられます。

歯の移植ができない場合

ただし歯の形は1本1本異なり規格性がありません。根の先端が極端に曲がっていたり、骨を抱え込むように生えていたりするとドナー歯や歯根膜を健全な状態で抜歯することが出来ません。また糖尿病など全身疾患がある方、喫煙されている方など骨の治りが悪い場合には定着しない場合もあります。長期的に体が異物と判断した場合に吸収されて骨と同化するなどの問題も起こることがあります。10年予後、成功率は7割程度と言われています。